・・・ 新任の先生よりご挨拶 ・・・
𠮷田 国光 先生
2022年4月ご着任
2022年 4
月より立正大学地球環境科学部地理学科に准教授として着任しました𠮷田国光と申します。2006年に関西学院大学文学部史学科地理学専修を卒業後,筑波大学大学院生命環境科学研究科地球環境科学専攻に進学し,2011年7月に博士(理学)を取得しました。その後,研究職歴としては2010年10月より熊本大学政策創造研究教育センターに特任助教として着任しました。熊本大在職時には本学会元会長である山中進先生にとてもお世話になりました。その後,金沢大学学校教育学類で准教授として10年間勤務し,現在に至ります。
専門は農村地理学と自称しております。これまで森林や農地,海面といった「資源」の利用動態について,個人や世帯,集落などの様々な地理的スケールで展開する主体間の関係を分析することから明らかにしようとしてきました。研究対象に取り上げた農林漁業等の生業活動は,経済活動という役割以上に自然環境や,年中行事などの社会的活動と密接に関わるものであり,多様な側面を持ち合わせています。
こうした問題意識から派生して,伝統的な景観(棚田や山腹斜面,漁村景観など)や地方都市の在来工業が,いかにして維持,もしくは変容してきたのかを,様々なスケールで展開するファクターと関連づけて説明しようと論文化を図ってきました。農林漁業や在来工業,伝統的景観と研究対象に一貫性がないようにみえますが,経済合理性だけでは測りきれない人間活動の機微を読み解くというアプローチにこだわり,眼前に広がる事象が成立しうる仕組みを明らかしたいという姿勢は一貫させてきたつもりです。
こうした「下手の横好き」は学生の多様な興味のもとに進められる卒論指導に活かされると思っています。そして学術誌に投稿可能なレベルの卒論を執筆してもらえるようにサポートし,一人でも多くの学生が「立正大学で地理学の研究をできた」と思って卒業できるように努めたいと考えています。
川添 航 先生
2022年4月ご着任
2022年4月より地理学科助教に着任しました川添 航と申します。高校卒業までは三重県に、大学院修了までは茨城県に居住していました。研究領域は宗教の地理学であり、東アジアにおける地域社会の変化と宗教活動との関係に関心を持っています。これまで、国際移住者による宗教施設でのコミュニティ活動を対象に、関東地方(日本)や京畿地方(観光)に所在するキリスト教会やモスクを事例に調査を行い、移住者の日常生活における宗教の役割を分析してきました。
現在は、これらのテーマに加え、地域社会と宗教との関係の変化に対応し、ツーリズムや伝統工芸等がどのように変容してきたのかについても調査を進めています。学生の皆さんには、自分自身の「好き」や「推し」が研究テーマにもなる地理学の裾野の広さや面白さを伝えることができればと思います。皆様どうかよろしくお願い申し上げます。